eGFRは、まるで学力テストみたいな腎臓の点数(スコア)です。
「あなたは、腎臓の働きが低下しています、悪いです」
そう言われたら、誰もがビックリするでしょう。
自分が腎臓の病気だなんて、考えもしなかった。だって、何も症状ないし!
多くの人はそう考えるに違いありません。
腎臓の働きが悪い・低下しているって、どういう意味でしょうか?
多くの場合、【推算GFR(eGFR)】と呼ばれる数値をもとに判断されています。
病院や診療所、あるいは、検診で血液検査を受けたら、たいていの場合、検査結果のなかに推算GFRという項目が入っています。
これが最も便利な腎機能を表す数値で、日本中で世界中で用いられています。
病院や検診センターで受け取った血液検査結果のなかにありますから、捜してみてください。
多くの場合、この図のようにクレアチニン値の近くに表示されていると思います。
腎臓の働きが良い人は、eGFRが100を越えることもあります。一方で、腎臓の働きが低下しているかもしれないと懸念される基準はeGFRが60以下です。
これって、100点満点で60点以下が赤点という学校の学力テストに似ています。
多くの検診では、eGFRが60以下の場合には「腎機能が軽度低下」と判定され、皆さんにそれが伝えられることになります。
アプリ「腎臓ノート」を使って、自分でeGFRを計算してみよう!
実は、血液中を流れているクレアチニンという物質の濃度を測定し、年齢と性別を考慮した複雑な計算式を用いてeGFRは算出されます。
上記の検査は、ある56歳男性の検査結果です。
計算と聞くと難しく聞こえますが、野村医院ドクターG&腎オリジナルのアプリ「腎臓ノート」を用いれば、簡単にeGFRを計算することができます。
さっそくやってみましょう(ただし、iPhoneとiPad専用です、どうかご容赦願います)。
まず、「腎臓ノート」をダウンロードしてください。このマークをタップ(クリック)してください。
ダウンロードとともに、年齢や性別を入力する必要があります。
eGFRを正しく計算するためですので、皆さんの入力情報は当方には保管されませんのでご安心ください。
ダウンロードしたが、ホームページで、四つの大きな項目が提示されます。
「毎日どれくらい歩いていますか?」
「検査結果入力してGFRを知ろう」
「診療予約日や検診日、その記録」
「そのほかの設定」
そのなかの、二番目「検査結果を入力してGFRを知ろう」をタップ(クリック)してください。
この画面で、今日病院で測定されたクレアチニン値を入力してください。
今日でなければ、日付を変更してください。
クレアチニン値が入力できたら、緑色の矢印で示した三角印をタップ(クリック)しますと、
瞬時に、下記のようにeGFRが示されます。
eGFRが計算されて表示されたら、病院や検診センターで受け取った記録に表示されていたeGFRと同じ値がどうか確認してみてください。
ここに揚げた例では、79.74と提示されましたが、病院や検診センターの表示は、おそらく下二桁を四捨五入して、79.7となるはずです。
みなさんが自分で計算したGFRは、病院のデータと一致しましたか?
これでGFRが計算できたことが分かったと思います。
最後に、必ず右上の「登録」をタップ(クリック)してください。
これをお忘れになると、記録として保存できませんので。
入力した数値の訂正・変更の方法
入力・登録した数値や年月日を訂正する方法を説明します。まず、入力画面の左上のGFR記録をタップ(クリック)します。
すると次のようなグラフの移動します。まだ入力したデータが一つの場合は、グラフには、薄緑の「点」が一つだけ示されますが、データが複数になると折れ線グラフが提示されるようになっています。こおグラフの利用方法は後日改めて行います。
このグラフの下にある「入力記録を表示する」をタップ(クリック)してください。
すると、今までに入力したクレアチニン値のデータがすべて表示されますので、訂正したいものを選んで、訂正してください。
最後に必ず「登録」をタップ(クリック)するのを忘れないでください。
これで訂正も完了です。
お疲れさまでした。今日は、まずここまでです。
アプリ「腎臓ノート」活用法②では、そのGFRの意味を、もう少し詳しく話していく予定です。
お楽しみにしてください。