山添村切幡地区で健康講座をさせていただきました

6月から活動開始した「カムカム・サロン」へ

年が明けてしまいましたが、先月(2022年12月)、切幡地区のサロン活動に招待していただいたことを報告します。

山添村では、かつて、各大字でサロン活動(一種の老人会)が盛んに行われていました。
コロナ禍が猛威を振るうようになって、一時は火が消えたようになっていましたが、
ようやく、令和4年半ばから、再開する地区が現れるようになりました。

4月にお邪魔させていただいた大塩地区に加えて、今回お招きに預かった切幡地区もそのひとつです。
6月から始めたところ、高齢者を中心に、待ってましたとばかりに、毎回30人くらいの人が集うようです。

切幡は、昔からの伝統行事が今も受け継ぎ大事にしている、素敵な里です。
たとえば、写真のような虫送りとか、「風の祈禱」「豆たわり」など。
それに加えて、小学生や幼児も多く見かけます。若い夫婦が親や祖父母たちと同居していることが分かります。

大和高原の初夏の風物詩「虫送り」(切幡地区)

 

ま、そんな切幡地区で再開したサロンの名前は、「カムカムサロン」。
NHK朝ドラからイメージが湧いたということですが、沢山の人に集まってもらいたいという主催者の人たちの願いが込められています。

先日、山添村の高齢者の身体・認知能検査に来て下さった橘大学の解析によると、山添村民は、どうも「引きこもり」の傾向があるらしいのです。
コロナの行動規制を真面目に守り過ぎて、どうも出不精になっているきらいがあると心配しています。
だから、主催者も「そろそろみんなで遊びましょう!」っていう気持ちなんですね。
とても大事なことだと思います。

切幡地区の公民館

 

サロンを再開されただけでも嬉しいけれど、
実は、切幡地区は、父の代から野村医院に通院して下さる患者さんが多く、私も親しくさせていただいている人もみえます。
だから、健康講座の招待が、とても嬉しくて快諾した次第です。

令和4年(2022年)12月11日(日曜日)、切幡地区の公民館にお邪魔して、10時から1時間ほど、健康講座。
その前に、おっと「百歳体操」。
私も、身体が固くなってきましたから、しっかり体操しました。

夜間尿とコロナについて講演

色々な話がしたかったのですが、テーマを絞る必要がありました。
主催者の方から、「夜の尿の回数」をとリクエストがありました。

そして、やはりコロナウィルスのこと、というか、ウィルスとどう向き合うかというような話をしました。
この地区では、たまたま偶然でしょうけれど、帯状疱疹を発症する人が夏から秋に多かったので、水痘ウィルスや、それに、ピロリ菌の話も少し加えることにしました。

挿入したギャグは10個くらいかな? 多少は受けました!

出向いて講演する意義

目と鼻の先に、普段は診察している人が、いつもと違う表情で私の話を聴いて下さっていました。
ご年配の人には、話す言葉を選び、話すスピードを調整することが大事です。
こうして、今回も、一人も居眠りをなさらないで、1時間講演ができました。

診察室で顔を合わせるだけでなくて、こういう機会に話ができるって、貴重なチャンスなんです。
患者さんというより、その人を知るうえで。
そうやって親交を深めると、クリニックで診察を繰り返しているだけでは得られない「関係」が形成されていきます。
それが、私にはたまらなく嬉しいことなんです。それが、また、診察の時に活きてくるように思えるのです。

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さて、やはり、講演の最後は、「スベラネーコ」の話題で締めくくりました。
というか、私が忘れていたので、主催者の方が気をまわしてフォローしてくださいました!
1月になると、本格的な受験シーズンですからね。え?どんな関係があるって?
古くから、山添村をはじめとする大和高原には、「お墓ですべってころんだら、猫になる」という言い回しがあります。
私は、その言葉に興味をもっていましたが、嵩じて「スベラネーコ」という猫のキャラクターを作ったのです。
気になる人は、受験を控えている人、受験生のご家族は、スベラネーコのページをご覧ください。

受験生の神様スベラネーコ

 

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ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
山添村では、地域の人たちが、コロナ禍においても少しずつ新しい活動を始めていらっしゃることをお伝えしました。
それに合わせて、私も講演に呼んでいただけました。

故郷で診療する医師にとって、地域の皆様に、医療や健康の話をすることは、この上ない喜びです。
切幡のサロン主催者の皆様に改めて敬意を表し、また、御礼を申し上げます。

 

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