お風呂で亡くなる人って、、、

お酒を飲んだら、お風呂に入らないで!

山添村内で悲劇が繰り返される。
入浴中に、中高年が浴槽で亡くなくなることが多いのです。
このニュースを聞くたびに「またか・・・」という気持ちになります。
おそらくは、糖尿病・高血圧・高脂血症・痛風など動脈硬化を促進する病気があり、喫煙もされているであろう。
死因は、心臓の発作、つまり、急性心筋梗塞か不整脈であろう。

実は、山添村では、晩酌をした後に入浴する男性がけっこういらっしゃいます。
この習慣が、入浴中に心臓発作を起こしやすい原因のひとつです。
仕事から帰って、お酒で冷え切った体を暖めてから風呂にはいる~ 気持ちいい~~~
仕事盛りの若い頃に身についた習慣。私も、その魅力はよく理解できます。
ですが、若いうちは平気だったかもしれませんが、
齢を重ねた人には、その習慣を考え直してもらいたいものです。

入浴前、あるいは、入浴中の飲酒は、控えなければならない!

「飲酒後にお風呂に入ったら、普段よりも、気分が良くなるよ」とおっしゃる人もあります。
それは、もしかして、酩酊(酒酔いが深まっている)状態だからかもしれません。
あるいは、脳虚血による失神前の危険な陶酔感かもしれません。

飲酒後の入浴は、なぜ危険なのか?

一番の理由は、血圧が下がること!
二番目に、ますますお酒に酔うこと。
三番目に、脱水を引き起こすこと(一番、二番とも関係ありますが)。
これらの機序によって、心臓そのものに血流が届かなくなったり、脳血流が著しく低下して、生死にかかわる重大な合併症を引き起こします。
若いと、まだ動脈がしなやかで血圧も臨機応変に調整できたのですが、加齢とともに、あるいは、糖尿病・高血圧・高脂血症・痛風、さらに喫煙などの影響で、動脈そのものが血圧の変動に対応できなくなってきます。
お風呂の中で息を引き取っていた人は、おそらく、心臓への血流が過度に低下して心筋梗塞を起こしてしまったのかもしれません。あるいは、あまりの低血圧のために失神して浴槽で溺れてしまうのかもしれません。

今年の冬は、浴中死「ZERO」を目指そう!

こんな目標を掲げたら、村長から文句が出るかもしれません。
山添村のマイナスイメージになるようなブログは慎んでください~~なんてね(すこし冗談が過ぎますか)。
だけど、毎年聞こえてる「△△地区の〇〇さんが、お風呂でなくなっていたらしい」ニュース。
これは、この習慣を改めたら、きっと減らすことができます。

そんな単純ではないよ!と反論があるかもしれません。
たしかに、すべての人が入浴前の飲酒を止めても、浴中死が絶対に生じないとは断言はできません。
女性でも、飲酒しない人でも、入浴中に亡くなることはありますから。
ですが、飲酒してお風呂に入るのは、血圧の面からだけでも、とても危険な行為(風呂中死の誘因)であることは忘れないでください。

先日、伊賀上野市内の銭湯・池澤湯さんに招待されて、愛宕町で健康講話をさせていただきました。
その際に、この話題になりました。
まったく発生しないというわけではないでしょうが、お風呂屋さんでの心臓発作はどうやら少ない印象です。
銭湯では、当然のことながら、飲酒している人の入浴を禁じていますね。

高齢でなくても、すでに高血圧や糖尿病の治療を始めている人は、慎んでもらいたいです。
年配者は、禁煙はもちろんですが、入浴と晩酌の順番について、ぜひお考え直し下さい。
脱衣場を温かくする、すぐには湯舟に浸からずに、ゆっくり掛湯をしてから入浴する、入浴を家族に伝える、などの工夫・対策も講じてください。

村内のこのような悲劇が減ることを願って、今日は書かせていただきました。

無理な入浴はとても危険です。

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