11月・糖尿病月間における野村医院の取り組み

11月14日は、世界糖尿病デー

◆「世界糖尿病デー」という日があります。
世界中に蔓延する糖尿病の脅威に対応するために1991年にIDF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機関)が11月14日を世界糖尿病デーに制定し、国連が2006年に正式に認定しました。
11月14日はインスリンを発見したカナダのバンティング博士の誕生日であり、糖尿病治療に画期的な発見をした博士に敬意を表し、この日を世界糖尿病デーとして顕彰しています。

世界糖尿病デーは、世界中の国々が参加する世界有数な疾患啓発の日です。この日を中心に全世界で繰り広げられる糖尿病啓発キャンペーンが、糖尿病の予防や治療継続の重要性について市民に周知する重要な機会となっています。このキャンペーンには、青い丸をモチーフにした「ブルーサークル」がシンボルマークとして用いられています。
また、この日は世界各国で、キャンペーンの一環としてタワーやお城が青色にライトアップされるので、ご覧になった人も多いのではないでしょうか。

青い輪のデザインを見たことがありませんか?11月14日「世界糖尿病デー」を告知するための印です。

国連とWHOがこれほど熱心に、進めている啓発運動の目的は何でしょうか?
もちろん、それは、糖尿病のために重大な合併症を発症したり寿命を縮める人が多くて、先進国でも発展途上国でも社会経済の大きな妨げになっているからです。
我が国においても、それは例外ではありません。
特に問題になっていることは、糖尿病や糖尿病予備軍と言われる人たちが、一説によると二千万人にものぼるというにもかかわらず、正しく養生している人や適切な治療を受けている人が極めて少ないということなのです。また、治療や養生を途中で止めてしまう人が多いということ。
それが原因で知らず知らずのうちに、糖尿病によって健康を害してしまう人が、いまだに後を絶たないのはとても残念なことです。

そこで野村医院としても、11月は糖尿病月間として啓発運動に取り組むことにしました。

11月10日(土曜日) 神野山ハイキングに参加しませんか?

◆糖尿病養生の第一歩は、適切な運動です。
だれもが、自分の体調に合った運動が健康のために有用であることは言うまでもありません。
みんなで運動に親しむために、野村医院の診療に関わっているスタッフや関係者の協力を得てハイキングを計画しました。
足腰が不自由なく歩行が可能ならば、私達と一緒に神野山をハイキングしませんか?

♦午後1:00 神野山映山紅第二駐車場に集合 準備体操
午後1:30 山頂に向けて出発
午後2:30 山頂到着
山頂にて、お茶会と糖尿病啓発イベント
午後3:30 下山開始
午後4:30 集合場所にて解散

参加者が、ハイキングを通じて、私達と交流しながら、病気に対する正しい知識を得て、これから治療・養生していく大事さを感じ取ってもらえたら、これほど嬉しいことはありません。

♦医師、看護師、栄養士、鍼灸師、事務員、それに、ノルディックウォーキング指導者も特別に参加してくださることになりました。
AEDや低血糖発作にも対応するよう準備していきますから、糖尿病で治療を受けていらっしゃる方も安心して参加していただけます。
参加費は無料です。ただし、参加希望者は事前に野村医院に連絡して登録を受けてください。
事前登録のない人は、参加できませんのでご了承願います。

良い天気に恵まれたら、紅葉と、そして、眼下に広がる絶景を楽しめますよ。

下がらない血糖はない! 下がらないA1cはない!

私は糖尿病の専門医ではありません。
しかし、腎臓専門医、そして、透析専門医として、数多くの糖尿病患者さんを診療してきました。
糖尿病で最も辛い病状のひとつが、腎臓病を合併するということです。
腎臓専門医の外来に通院している患者さんの、実に半数は糖尿病患者さんと言っても過言ではないでしょう。

こんな私の外来に、「血糖が下がらないので、ずっとA1c値が高い、、、」と嘆いて来る患者さんもあります。
だけど、「下がらない血糖値はない」です。
正しい養生と治療をすれば、まず例外なく下げることが可能です。

下がらない理由があります。
治療や養生が中途半端であることが多いです。
不安を感じている方がありましたら、相談に来て下さい。
自分だけでは足りないこと・出来ないことは、糖尿病専門医の方々にも指導していただきながら、診療させていただきます。

合併症への対応:糖尿病の治療は、血糖を下げることばかりではない。

糖尿病の治療は、血糖を下げることばかりではありません。
合併症の予防、早期発見、そして、その進行を和らげることが大切です。
糖尿病は、血糖が高くなることで診断されるので、血糖値そのものを誰もが気にするけれど、
本当に注意すべきは、合併症(血糖値が十分にコントロールされていないと次第に出現する身体の不調)なのです。

ありとあらゆる種類の合併症がありますが、特に注意しなければならないものは、
①腎臓病(尿蛋白が降りたり、腎機能が低下する)
②網膜症
③神経障害(いわゆる手足のしびれ)と血管障害(血の巡りが悪くなる)
野村医院では、②網膜症については診療できませんが、①③について対応していますので、気になる方は相談してください。

11月18日(日曜日) 山添村・糖尿病予防教室で講演します。

山添村においても、11月は糖尿病予防に重点を置いて、教室が開催されます。
ありがたいことに、その講師の依頼をいただきましたので快諾しました。
タイトルは、「最も確実で高利回りの、未来への投資方法をお教えします!」です(笑)。
糖尿病予防の講演タイトルとしては異例に聞こえるかもしれません。さて、どんな話になることやら。
参加申し込みの締め切りは11月2日だそうですので、どうぞ、興味のある人は、山添村保健福祉課にお問い合わせください。

野村医院の取り組みは、まだ緒に就いたばかりです。
これからも活動を継続して、皆様のお役に立ちたいと考えておりますので、どうぞご利用くださいませ。

村報(10月号17ページ)の記事を引用しました。締め切りが間近ですので、どうぞ奮ってお申し込みくださいませ。

 

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