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医療の功罪 ある痛風患者さんに接して。
お薬と生活習慣の改善には、お薬だけでは片手落ち。養生が必要です。 お薬が効いたから、養生されなくなったKさん・・・ ♦40歳代の会社員Kさんと一緒に、ひさしぶりに奥様が同伴で外来にみえた。 検診の結果が悪かったので、心配していらっしゃるのである。 Kさんは、痛風を頻回に起こすために、数年前から尿酸値を下げる薬を服用するようになった。 治療開始以来、速やかに尿酸値が低下して、痛風の発作は一度も起こらなくなった。 とても患者さんは喜ばれて、私も嬉しかったのだが、実は、これが新しい苦難の始まりだった。 ☘痛風は、皆さんもよくご存知のように、「風が吹いても痛い」と言われるほど激しい疼痛が、足の親指の付け根などに生じる病気として知られている。 (実際には、関節痛だけでなく、高血圧、腎臓病、心臓疾患、動脈硬化などの誘因となるのだが) 血液中の尿酸値が上昇すると尿酸結晶が関節などに沈着して、その結晶が時と場合によっては激しい炎症を引き起こし、その関節は赤く腫れあがり痛くて痛くて歩けないほどになる。 治療は、疼痛が激しい時は鎮痛剤が必要であるが、根本的には、
2018年12月13日


2018年11月、野村医院オールドクリニックが「登録有形文化財」に。
2018年(平成30年)11月16日夕刻、嬉しいニュースが飛び込んできました。 以下は、文化庁のホームページ掲載記事の抜粋です。 ********** 文化審議会(会長 佐藤さとう 信まこと)は,平成30年11月16日(金)開催の同審議会文化財分科会の審議・議決を経て,新たに185件の建造物を登録するよう文部科学大臣に答申を行いました。(中略)この結果,官報告示を経て,登録有形文化財(建造物)は,12,128件となる予定です。 ********** つまり、明治30年代に建てられた野村医院の古い診療所(通称オールドクリニック)は、【登録有形文化財】になります。 この数年間、登録にむけて努力してくださった山添村教育委員会をはじめとする関係者の皆様や、建物の保全維持に努力してくださった方々に、深く感謝申し上げます。 生まれ育った故郷で医師としてキャリアを全うしようと決心し、野村医院を継承してまだ半年そこそこですが、 父祖伝来の建物もこのように文化財として登録されることになり、地域に根差した医療を使命としていきたいと意を新たにしております。.
2018年11月18日


世界糖尿病デー関連・神野山ハイキングイベントの報告
11月14日は、世界糖尿病デーです(別のブログ記事も参照ください)。 野村医院では、この世界糖尿病デー運動に呼応して、積極的に啓発運動に取り組んでいくことにしました。 今年は、ふるさとの山・神野山頂ハイキングを敢行しましたので報告します。 11月10日(土曜日)午後1時に映山紅第二駐車場に、スタッフと患者さんや一般の方々まで、2歳児から75歳までの老若男女総勢25名が集合。 山添村内はもとより、伊賀市・奈良市から参加してくださった方もありました。 午前中は曇天でしたが、午後には快晴に恵まれ絶好の行楽日和となりました。 参加者みんなで糖尿病の日のシンボルマーク「ブルーサークル」を作ってみました。「糖尿病と戦おう、養生するぞ!」と唱えながら♬ ウォーキング・インストラクター中窪泰隆氏から、準備体操とノルディックウォーキングの指導を受けた後、いざ出発。 なべくら渓づたいに設置された遊歩道は、ハイキングに最適です。 神野山は標高618mほどですが、なだらかな地形は、初心者も混じる私達のようなグループのハイキングに適しています。 途中、天狗岩でゆっくり休
2018年11月14日


11月・糖尿病月間における野村医院の取り組み
11月14日は、世界糖尿病デー ◆「世界糖尿病デー」という日があります。 世界中に蔓延する糖尿病の脅威に対応するために1991年にIDF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機関)が11月14日を世界糖尿病デーに制定し、国連が2006年に正式に認定しました。 11月14日はインスリンを発見したカナダのバンティング博士の誕生日であり、糖尿病治療に画期的な発見をした博士に敬意を表し、この日を世界糖尿病デーとして顕彰しています。 世界糖尿病デーは、世界中の国々が参加する世界有数な疾患啓発の日です。この日を中心に全世界で繰り広げられる糖尿病啓発キャンペーンが、糖尿病の予防や治療継続の重要性について市民に周知する重要な機会となっています。このキャンペーンには、青い丸をモチーフにした「ブルーサークル」がシンボルマークとして用いられています。 また、この日は世界各国で、キャンペーンの一環としてタワーやお城が青色にライトアップされるので、ご覧になった人も多いのではないでしょうか。 ブルーサークル・青い輪のデザインを見たことがありませんか? 11月14日「世界糖
2018年10月30日


2018-2019Best Doctorsの一人に選んでいただきました。
米国で生まれたベストドクターズ社は、優れた医師を患者さんに照会し、 ご利用者さまが正しい治療を受け、医療に関する正しい意思決定をするお手伝いをすることを目的に設立された会社です。 日本ベストドクターズ社が設立されたのは、おそらく10年ほど前です。 本国と同じ目的で活動しています。 そんな会社が、私をBest Doctorsの一人に選んでくれました。 医療人でない限り、自分が受診すべき医師や医療機関は、なかなか分かりません。 自分が病気になったら誰に診てもらったらよいのだろう? そういう不安を解消するために、この会社は専門医の中からbestdoctorを選出して患者さんに情報を提供しているのです。 Best Doctorsは、各専門領域の医師が、同じ領域の医師を他薦することで選出される仕組みになっています。 推薦に当たっては、「臨床」つまり、患者さんをちゃんと診療しているかどうかが基準となっています。 こんな私が選ばれるのは、今まで私を育ててくれた三重県と三重大学を中心とする多くの先生方のおかげです。 この場を借りて御礼申し上げます。 ...
2018年10月28日


10月4日&25日、明和町の健康教室の講師を務めます。
長年努めてきた三重県明和町の生活習慣予防教室の講師を今年もさせていただくことになりました。 講演は、明和町の住民の方々に、 ①10月4日、糖尿病にならないために ②10月25日、高血圧にならないために をテーマに分かりやすく話をする予定です。 明和町の保健士さんや町役場が取り組んでいらっしゃる教室は、創意工夫に満ちているのでこの町の講師をしながら、私自身もとても勉強になることがたくさんありました。 この経験が、今の私の診療にもずいぶん役立っております。 明和町関係者の皆様のご尽力に敬意を表しますとともに、このような立場になっても大切な機会を与えてくださいましたことに感謝申し上げます。 (告知ポスターでは、所属が鈴鹿回生病院のままになっております)
2018年9月30日


発癌物質含有ジェネリック薬品ニュースの波紋
9月に入って、数名の患者さんが自らジェネリック薬品(後発医薬品)について話題にされることが続いている。 ♣おのずと知れた発癌性物質がジェネリック薬品に含まれていたニュースを受けてのことである。つまり、7月上旬に、中国企業が製造した原薬に発がん性物質が混入したとの情報が海外の規制当局から寄せられたため、後発医薬品メーカの「あすか製薬」は、自社の高血圧症治療薬「バルサルタン錠『AA』」約11万箱を自主回収すると報じられたことに端を発している。 ニュースから二か月、世間の眼はスポーツイベント(ワールドカップやアジア大会)や次々と襲う異常気象や天災に向けられたせいか、大した話題になっていないかのようだが、患者さんとしては看過できない問題として、実は波紋が次第に広がっていることを、一医師として身をもって感じている。 バルサルタン錠は機能が低下した腎臓の負担を軽減し腎不全の進行を抑制する「アンギオテンシンII受容体拮抗薬・ARB」と呼ばれる降圧薬(高血圧の薬)のひとつなので、私は従来からたくさんの患者さんに処方してきた。錠剤には20㎎、40㎎、80㎎、1
2018年9月7日


奈良県立医科大学に腎臓内科学教室創設
祝・鶴屋和彦先生、奈良県立医科大学腎臓内科教室教授就任 ◆先日、奈良市内で行われた鶴屋和彦先生の腎臓内科教授就任祝賀会に参加させていただきました。 ☘鶴屋先生は、九州大学医学部において腎臓病の研究と診療、教育に長年携わり、今年奈良県立医科大学に創設された腎臓内科教室の教授に赴任されました。 誠におめでとうございます。鶴屋先生と腎臓内科学教室のこれからの活躍と発展を祈念申し上げます。 ☘多くの人は、ここまで読むと、県立医科大学にいままで腎臓内科を専攻する科がなかったのか?と怪訝に思われるかもしれませんが、実はそうではありません。 従来、奈良県立医科大学は、循環器内科と腎臓内科の研究・教育・診療は、「第一内科」という伝統ある教室を中心に行われてきました。県内はもとより、全国レベル、世界的レベルの研究がおこなわれてきました。 しかし、専門性と競争力を高めていくことを目指した大学の構造改革を受けた第一内科の斎藤能彦教授の英断によって、腎臓内科が第一内科から分離・独立した教室になったのです。来賓として挨拶に立たれた斎藤教授はその経緯をご自身の気持ち
2018年9月1日


タミフル(インフルエンザのお薬)と腎臓機能について
タミフルが、10歳代の若者に処方できるようになりました。 インフルエンザのお薬に関するニュースが飛び込んできました。 ★まずは、時事通信社のネット配信記事を、抜粋改訂して引用します。 『厚生労働省は8月21日、インフルエンザ治療薬タミフルの10代への使用制限を解除した。 同日、製薬会社側にタミフルの添付文書の改訂を指示する通知を出した。タミフルをめぐっては、飛び降りなど服用後の異常行動が相次ぎ、2007年から使用を制限していた。しかし、 厚労省 研究班の調査などによると、インフルエンザ治療薬の服用の有無や種類にかかわらず、異常行動は発生していた。同省の薬事・食品衛生審議会の安全対策調査会は、 タミフル の服用と異常行動に明確な因果関係があるとは言えないとし、他の インフルエンザ 治療薬と同様に扱うべきだと判断していた。通知では、添付文書で10代に「原則として使用を差し控えること」などとしていた警告の記述の削除を指示。他の治療薬と同様、発熱から少なくとも2日間は転落などの異常行動に注意するよう、患者や保護者らに説明することを求めた。』 というので
2018年8月23日


百歳の肺炎球菌ワクチン・長寿村作戦
なぜ高齢者は肺炎球菌ワクチンが必要なのか? 先日百歳になったばかりのAさんは、肺炎球菌ワクチンを希望して来院されました。 高齢者の肺炎を予防するために、2014年10月より肺炎球菌ワクチンが、65歳以上の方において定期接種の対象となりました。自治体によって接種時期や内容は異なりますが、通常は、その年に、65歳から、5歳刻み、つまり、70、75、80、、、95、100、105歳になる人(なった人)は、希望すれば、自治体の補助を受けて定期接種を受けることが可能です。制度が始まった2014年当時、Aさんは96歳だったので、今年初めて定期接種の対象となったのでした(もちろん、希望し自費負担すればワクチンをその年齢まで待たずに受けることも可能です)。 なぜ高齢者は、肺炎球菌ワクチンが定期接種の対象となっているのか 最近の人口動態統計調査によると、肺炎は日本人の死因の第3位に入っています。年間約12万人が、肺炎が原因で亡くなり、死亡総数の9%~10%近くに上ります。その肺炎で亡くなる方の実に95% が65 歳以上の高齢者です。つまり「年齢」は肺炎の大き
2018年7月31日


【診療雑感】百歳を迎えたAさんのこと・長寿村作戦
㊗百歳 超高齢者を守るため、支えるための提案 Aさん、百歳、おめでとうございます。 今夏、近所のAさんが、ついに満百歳の誕生日を迎えました。おめでとうございます。 彼女は、足腰が弱ったものの、今も自宅で、親子4世代の大家族に囲まれた生活を送っていらっしゃいます。数年前に転倒し腕を骨折しましたが、みごとに復活しました。 着替えや食事・トイレは家族に手伝ってもらいますが、寝室から食卓までなんとか歩いていらっしゃるようです。家族団欒のなかにAさんは、ちゃんと存在しています。 Aさんが、ふるさとの自宅で百歳を迎えることができたことは、本当に素晴らしいこと。私も自分のことのように嬉しいです。 ご本人の努力や持って生まれた体力・才能、そして運がなければ、長寿は望めませんが、それ以上に、「家族力」が重要です。つまり、見守る力・支える力が大事ではないでしょうか。 ******************* 診察室において高齢の患者さんは、「子供たちに疎んじられないようにしている」「子供ら夫婦に迷惑をかけてはいけない」「早く死なんといかん 」という意味のことを
2018年7月29日


臨床医のバイブル「今日の治療指針2018」に執筆
今日の治療指針2018の目次 私の担当は多発性嚢胞腎です 報告が遅れましたが、医学書院の「今日の治療指針」2018年度版に、分担執筆させていただきました。 この本は、日本全国の臨床医が、自分の専門外の病気や治療のことを調べるのに重宝しているロングセラー。1959年の初版以来毎年改定され、今年は記念すべき第60版となっています。私が1957年生まれなので、同じくらいの歴史の積み重ねがある書物です。 担当したのはたった2ページですが、全国の著名な臨床家1100人と共にこの本に関われたことは、私にとって大きな喜びです。 腎臓疾患部門を取りまとめられた責任編集者の東海大学・腎内分泌代謝内科の深川雅史教授に深謝申し上げます。 (深川教授は、2024年11月に御逝去されました。この場をお借りして、ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。 全国の医師が、自分の専門外の疾患のことを調べるときに、まず手に取る重宝する本です 私に任されたのは「常染色体優性遺伝多発性嚢胞腎(のうほうじん)」という病気の治療法です。長年多発性
2018年7月25日


IgA腎症のこと
IgA腎症という病気をご存知ですか? 先日、ホンダ鈴鹿の平尾奎太(けいた)選手のことを書きましたが、彼が患ったIgA腎症(アイジーエーじんしょう)は、日本で最も多い「慢性腎炎」です。 慢性腎炎とは、いつの間にか尿に血や蛋白が混じるようになり、徐々に(慢性というのは少しずつという意味)腎臓機能が低下する可能性がある病気のことです。 尿に血が混じることを「尿潜血」、蛋白が混じることを「尿蛋白」といいます。 慢性腎炎を早期発見するために、ともに検診では重要な項目です。 慢性腎炎の多くは、糸球体(細かな血管が「セーターの毛玉」のような構造をしている部分)に炎症を生じることによって発症します。 ですので、慢性腎炎は、正式には「慢性糸球体腎炎」と呼ばれます。 検尿は腎臓病の早期発見に重要な役割を果たします 糸球体に流れてきた血液から尿が作られるので、糸球体腎炎があると、尿に血や蛋白が混じるようになります。 つまり、検診で尿蛋白や尿潜血を指摘された場合、糸球体腎炎に罹患している可能性がありますから、症状がないからと言って軽んじてはいけません。 ...
2018年7月22日


IgA腎症を克服した野球選手の物語
腎臓病に負けず、プロ野球を目指す平尾選手を応援します。 去る7月18日(水曜日)午前6時過ぎのNHK・おはよう日本で、たった数分の放映でしたが、社会人野球・ホンダ鈴鹿の主戦投手・平尾奎太(けいた)選手が病気を乗り越え活躍する話が紹介されました。 ありがたいことに、彼が小生の外来を受診する場面も紹介していただきました。 腎臓内科外来での平尾投手と私 平尾選手は大阪桐蔭高校二年生の時に難病IgA腎症を発症しました。チームが甲子園春夏連覇した平成24年、エースの藤浪晋太郎選手(現・阪神タイガース)と共にベンチ入りするも登板できないまま不完全燃焼に終わってしまいました。その後、いったん野球を離れて治療に専念し、病気が癒え同志社大学3年生から野球に復帰しました。卒業後はホンダ鈴鹿野球部に入団し、活躍が認められ社会人野球の日本代表にも選ばれ、今秋(2018年)のドラフト会議でも注目の選手と言われるほどに復活しています。 平尾投手とはホンダ鈴鹿に入部された時からのつきあいで、現在も小生の鈴鹿回生病院附属クリニック腎臓内科外来に、IgA腎症の管理のために通
2018年7月19日


高血圧のお薬、夏は減らします!
降圧剤を減らす夏! 暑中お見舞い申し上げます。 今年も猛暑の気配ですが、皆様、おかわりありませんか? 2週目に入った7月は、野村医院では「降圧剤を減らす」あるいは「中止する」患者さんが多いです。 夏になると、通院してくださっている患者さんの半分くらいは、降圧剤を弱める夏バージョンに変更します。 錠剤の数や種類を減らしたり、力価の弱いものに変更することが多いです。 夏は高温のせいで、体の中の血管が広がるために、お薬がさらに効果を発揮し血圧が下がりすぎることがあるからです。 過降圧(下がり過ぎ)は、とくに年配者では避けなければなりません。 立ち眩みや転倒の原因となりますし、お薬の種類によっては、急性腎障害の原因にもなりますから軽んじることはできません。 しかし、秋になり涼しくなると、敏感な人なら10月~11月には、血圧が上がり始めるのでお薬を徐々に戻していきます。 なぜ、季節に合わせた治療をするのか? 患者さんによっては、春夏秋冬、年に何回も薬を調整することもあります。 ちゃんと記録してくださった家庭血圧の変化を見ていると、患者さんの血圧は四季折
2018年7月13日


往診車両・与作号に、ロゴマークと電話番号を表示しました。
第二駐車場から出てきた与作号 おはようございます。 往診車両(与作号、ナンバーが439)にマグネットCMを貼りました。 ◆野村医院のロゴマーク ◆電話番号 ◆往診応需すること ◆総合内科専門医・腎臓専門医であることを 表示させていただきました。 導入以来、少しずつ、与作号の出動頻度が増えてきました。 往診はもちろんですが、診察が終わった後、ご家族の都合がつかないために、足の弱い患者さんをご自宅にお送りすることもありました。 通常業務として、患者さんの送迎サービスをしているわけではありませんが、臨機応変に診療の一環として可能な限り対応しておりますので、ご気軽に相談してくださいませ。
2018年7月13日


7月14日(土曜)、東京にて講演します。
来る7月14日(土曜日)午後4時から、院長・野村信介が東京ガーデンパレスにて、医療従事者を対象に講演させていただきます。 私は、三重大学医学部に在職中に、検査部門の登教授らとともに、重炭酸塩濃度を測定する検査試薬の開発に携わりました。 重炭酸塩濃度は、慢性腎不全患者さんの代謝性アシドーシスを評価するためにとても重要な検査なのですが、日本には適切な試薬や検査システムが存在しません。 いえ、存在するのですが、まだ一般的な存在ではありません。 ガイドラインにおいては代謝性アシドーシスを補正することが推奨されているにもかかわらず、適切な検査を実施せずに看過されている現実があります。 私たちが開発した試薬は数年前に東洋紡から上市され次第に各病院で採用されつつありますが、まだまだ認知度は高くありません。 しかし、旧TOSHIBAの臨床検査部門を吸収合併したCANONが本腰を入れてマーケットリサーチしたところ、重炭酸塩濃度測定について知りたいという要望が圧倒的に多く寄せられ、今回の講演会が開催される運びとなりました。 開発に関わった一人として、これほどの要
2018年7月11日


一日の食塩量を知る! 食養生の第一歩。
患者さんが「初めて教えてもらった、うれしい!」って言ってくださった食塩量。 「こんな数値を今まで一度も聞いたことがなかったから、検査してくれてありがとう!」って、Kさんの素直な感謝の言葉に、私こそとても嬉しかった。 Kさんが喜んでくれたのは、「推定食塩量」検査のことです。 「Kさん、塩分の摂りすぎですよ、12gも食べてることになります」と私は説明しました。 「先生、そんなことも分かるのですか?!」 「そうなんですよ。昨日おしっこを分析した結果です。」 受診時の尿に含まれる塩分から、その人が前日にどれくらい食塩を摂ったかを推測することができるのです。採血しなくても簡単に調べることができるうえに、こんなに喜んでくださるなんて! 71歳、身長160㎝、体重62Kgの人の記録です。この日は11.2gという結果でした。 腎臓内科の診療では、診察のたびに食塩の量を推測して患者さんに提示するのが当たり前なのですが、一般の内科診療ではあまり行われていません。Kさんは父の時代から野村医院に高血圧治療のために十年以上通院している患者さんですが、推測値とはいえ
2018年7月8日


当院ではアスカ製薬のバルサルタン錠『AA』は採用したことがありません。
7月6日夕刻、あすか製薬は、高血圧症治療薬「バルサルタン錠『AA』」約11万箱を自主回収すると発表しました。 中国企業が製造した原薬に発がん性物質が混入したとの情報が海外の規制当局から寄せられたためと報じられています。 バルサルタン錠は、わが国だけでなく世界中で最も用いられている高血圧治療薬のひとつです。 当院においても、多くの患者さんに処方していますので、過去にさかのぼって記録を確認しましたが、当院の院内処方において、未だかつて、あすか製薬のバルサルタン錠を採用したり処方したことは一度もないことを報告申し上げます。 画像は、現在当院で採用して処方しているサンド製薬のバルサルタン錠『サンド』です。 それでも不安を感じることがありましたら、私も情報収集に努めますので、ご相談にいらしてください。 (2026年7月現在も、サンド社のものを採用しています) サンド社製のバルサルタン錠
2018年7月6日


【雑感】 使い古しの薬袋
薬袋(やくたい)とは、お薬を入れる紙袋のことです 7月に入って、とても暑い日が続いていますが、皆様、お変わりありませんか。 この暑さで、体調を崩した年配者が何人もいらっしゃって、気を揉んでいます。 さて、今日の話は、薬袋善郎(みない・よしろう)さんのことではありません(笑)。 薬袋(やくたい)です。医院や薬局で受け取る薬を入れてある紙袋のことです。 今日は薬袋にまつわる話です デザインは時代とともに、変わってきましたが、この紙袋に入れて患者さんに薬をお渡しするスタイルはずっと昔から引き継がれてきました。 少なくとも、我が野村医院には、50年前も薬袋を使っていた形跡があります(当時の日付が入った薬袋が遺されています)。 だから戦後はずっとこの形式でお薬をお渡ししていたことは間違いないでしょう。 おそらくは、戦前も。 諸外国ではどうなっているのか知りません。 英国や米国では、錠剤やカプセルを裸で(シートではなく)処方された数だけプラスチックの容器に入れて渡しているような印象があります(処方された経験があるわけではなくて、単なる印象です)。..
2018年7月4日
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